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歯科金属とアレルギー2


〜原因不明の皮膚疾患は、口の中に問題があるかもしれません〜

おしむら歯科・押村進院長先生
金属アレルギーといえば、アクセサリーなど金属と接している皮膚部分に炎症を起こす接触性皮膚炎を思い浮かべるかもしれませんが、金属と接していない他の部分にも発症する全身性接触皮膚炎も頻繁にみられます。中でも歯科金属による金属アレルギーは、無意識のうちに誰にでも起こりうるもののひとつです。


■歯科金属がアレルギーを起こすしくみ■

 まず、金属アレルギーは金属そのものがアレルギーの原因(抗原)になるわけではない点を認識しておく必要があります。例えば歯科金属では、唾液に触れるとイオン化して血中に入り込み、皮膚や粘膜の蛋白質と結合することで生体的には存在しない異種蛋白となり、血液を通して皮膚に運ばれます。皮膚では皮膚免疫の中心を担うランゲルハンス細胞に取り込まれ、この細胞によって”異物”とみなされることで、金属と反応するリンパ球が局所のリンパ節で作られます(これをといいます)。感作が生じると、次にその金属が再び皮膚に運ばれた時に、ランゲルハンス細胞が過剰に反応します。これが金属アレルギーです。喘息やアトピー性皮膚炎が即時型アレルギーと呼ばれるのに対し、金属アレルギーは一般に遅延型アレルギーであるとされます。皮膚をはじめ、肺や肝臓にも影響を及ぼすことがあり、具体的には腎炎、喘息、過敏性肺炎、偽アトピー性皮膚炎、扁平苔癬、そして症蹠膿疱症などが知られています。


■歯科金属アレルギーへの認識■

 歯科金属アレルギーが注目されるようになったのはごく最近のことです。その理由として、皮膚に症状が現れることが多いため、最初に皮膚科で診察を受ける場合が多いこと、また皮膚科医や歯科医の多くが、歯科金属がアレルギーの原因になるという事実を十分に認識していないことなどが挙げられ、このことは押村先生も懸念しておられます。
 しかし近年になって、雑誌やテレビ番組などのメディアによってようやく歯科金属アレルギーと皮膚疾患の関連が報道されるようになり、医師や一般の人による認識も徐々に高まってきているようです。おしむら歯科でも、皮膚科などの一般医科や薬局などからの紹介、インターネットホームページ等を通じて相談を受ける機会が増えてきているとのことです。
 もちろん皮膚や粘膜の異常が全てアレルギーのごく一部でしかないことを頭に入れておくべきではありますが、歯の治療に金属の充填物を用いていて、なおかつ皮膚や口腔などに異常がみられる場合は、歯科金属アレルギーが直接の原因であったり、症状の悪化を促進している可能性があるかと思います。毛髪分析のデータで水銀の高値が分かり、歯科金属アレルギーを疑ってアマルガムを除去した後、30年間治らなかった乾癬が半年で改善したという報告例もあります。


■歯科金属の害から体を守る■
 

図1 金属アレルギーの原因別詳細
金属アレルギーをいったん発症すると、その金属に対して生じた抗体は数年から数十年以上経っても消失しないことがあるため、慢性疾患となる恐れがあります。また歯科金属アレルギーでは、金属を使用してから何十年も経過してから突然発症することも多く、すぐに症状が現れるとは限りません。加えて、ご紹介した改善例では原因歯科金属の除去後に1週間ほど症状の悪化がみられることから、除去時に溶出する金属イオンの量も相当のものであることがうかがえます。
 このためにも、体内に残留してしまった金属の速やかな排泄を助けるセレンや含硫アミノ酸、アレルギーによる炎症を最小限にするオメガ3系脂肪酸、ストレスに対抗し、活性酸素を除去する各種ビタミンやミネラル、消化器官の働きや環境を整えて有害物質を排泄するのに役立つ乳酸菌や食物繊維など、体内の免疫システムを正常に保ち、症状の改善を早めるための栄養素を適切に補給することで、歯科金属によるダメージを最小限に抑えることが不可欠であるといえます。



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