表は、私どもの歯科医院に来院され皮膚科・アレルギー内科などで掌蹠膿疱症と診断された患者のASK(抗ストレプトキナーゼ)のデータである。(ASK検査とは溶連菌A、C群が産生する蛋白質に対する抗体。溶血性連鎖球菌感染症の診断に用いられる。高い値を示す病態にはA群またはC群溶血性連鎖球菌感染症〔猩紅熱、扁桃腺炎、中耳炎、急性咽頭炎、リウマチ熱、急性糸球体腎炎、血管性紫斑病〕等 がある。) 表の内容から、ASKデータは歯性病巣感染のデータとしては一部を除いてあまり関連がなさそうである。また、ASKデータが正常範囲内でも病巣扁桃・歯性病巣感染はある。ただスクリーニング検査的に行う価値はあると思っている。
| ASK | 2560 | 1名 |
| ASK | 1280 | 3名 |
| ASK | 640 | 6名 |
| ASK | 320 | 5名 |
| ASK | 160 | 4名 |
| ASK | 80 | 7名 |
表は、私どもの歯科医院に来院された掌蹠膿疱症 (PPP)の患者26名についての扁桃摘出および歯科治療についての集計データである。表のデータから、皮膚科と耳鼻科・歯科とのより一層の連携の必要性が読み取れる。また手術侵襲の関係等から、耳鼻科での扁桃摘出の前に歯科治療を選択される患者も多くいる。実際、皮膚科で扁桃の摘出手術を勧められたが、歯科的な病巣除去で掌蹠膿疱症の軽減が見られた患者が26名中9名いたことは、歯科的関与の必要性が強く考えられると思われる。
| 扁桃摘出後・掌蹠膿疱症症状軽減をみないで歯科受診 | 3名 |
| 皮膚科にて扁桃腺摘出を勧告 扁桃腺摘出予定の患者 | 5名 |
| 歯科治療で症状軽減 扁桃摘出は様子みる | 9名 |
| 扁桃摘出・皮膚科で勧める......摘出未定 | 4名 |
| その他 | 5名 |
色々な皮膚疾患を有している患者で皮膚科的な治療のみでは良くならず、歯科医院などに来院される患者も増えている(金属アレルギーの患者への対応は本誌2007年11月号で松村光明東京医科歯科大学歯学部臨床 教授《金属アレルギー外来》が「金属アレルギーの治療の流れとメタルフリー修復の現状」にて詳細に述べられているのでそちらを是非ご参照いただきたい)。 このような患者への対応として歯科医院サイドでは、皮膚科へのパッチテスト、皮膚科的な診断・病名をつけていただく確定診断のお願い,病巣感染が関与する疾患かどうかの連携、などをしていく。 金属アレルギーだけでなく歯科的な病巣の検索・関与の有無・歯科的な褥創等に対しての対応等,皮膚科との連携はこれからますます増えてくる。 そのためには、以下のような点が重要になるであろう。
